広州地鉄
 中国広東省・広州(Guangzhou)市で、黒い口紅に白塗りの「ゴスメーク」をした女性が地下鉄に乗ろうとしたところ、警備員からメークを落とすよう求められる事件がありました。ソーシャルメディア上では、これに抗議するゴス愛好家によるゴスメークの自撮り写真の投稿が相次ぎ、地下鉄運営会社である広州地鉄(Guangzhou Metro)は謝罪しました。

中国の「ゴスメーク」事情

 ゴスは黒い衣服やメークで知られるサブカルチャー。その中でも人気の「ゴシック・ロリータ」と呼ばれるスタイルで、英ビクトリア朝の人形に着想を得た陰鬱(いんうつ)な服装が特徴だそうです。日本を中心としたアジアで人気を博し、中国でも愛好家が増え始めています。

中国版ツイッター「微博(ウェイボー、Weibo)」で反撃

 本人が中国版ツイッター(Twitter)「微博(ウェイボー、Weibo)」に投稿したところによると、女性は今月10日、広州の地下鉄駅で、メークが「怖すぎる」として女性警備員に呼び止められのを受け、女性は投稿で「どんな法律を根拠で、私は警備員に止められて時間を無駄にされているの?」とつづりました。

微博では女性を擁護するゴス愛好家らが、「#為広州地鉄発自拍(広州地下鉄のために自撮りを)#」というハッシュタグをつけてフルメーキャップ姿の自撮り写真を多数投稿。関連の投稿数は8千件を超え、全体で900万回近く閲覧されています。

広州地鉄、ついに謝罪

 広州地鉄は16日、女性への対応が不適切だったことを認め、「深く反省しており、改善に努めていく」と述べて謝罪。広州地鉄には、昨年、1月に広州を訪問したとき乗りました。各駅の改札前では、X検査機による手荷物検査が行われていましたので、おそらく、検査をしている警備員にメークが「怖すぎる」と言われたのだと思われます。

中国の鉄道、地下鉄の手荷物検査事情

 中国では、鉄道、地下鉄などでX線検査機による荷物検査がおこなわれています。これらは、1987(昭和62)年に試行され、1990年代から普及しました。
行われるようになった理由は、車内への花火や火薬の持ち込みと、それによる列車の火災事故が多発したからです。1980(昭和55)年、客が持ち込んだ紙雷管が発火して22人が死亡した事故がありました。これをきっかけに国鉄や長距離バス、船、飛行機などあらゆる交通機関で危険品を取り締まることが通知されたそうです。

 検査は、空港とは似て非なる「簡単な検査」をしているので通過速度は速く、繁忙期でない限りは長く待たされることはありません。「大量の危険品や大きな刃物さえチェックできればよい」と、割り切っているようです。筆者も何度も経験しましたが、荷物をあけて見られるようなことは一度もありませんでした。

sponsor linked