こんばんわ~ 「50代 一人旅に目覚めた男」の管理人ゆーさんです。

マレーシアの首都、クアラルンプールでの渋滞の酷さについては、このブログでも書きましたが、シンガポールでは、滞在中、渋滞に出くわすことがまったくありませんでした。

今日は、その理由について、まとめたいと思います。


1 道路幅が広い

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主要な幹線道路は片側5車線あります。基本的に右左折レーンはオール2車線ですので、2台並んで曲がってゆくことが出来ます。

高速道路網もよく整備されており、すべて無料です。小さな国土のシンガポールでは、経済発展の妨げになるとして、憲法に財産権の保障規定を設けませんでした。

その結果、土地収用をスムーズにして計画通りの都市づくりを行うことができ、こうした幅が広い道路の建設が可能だったわけです。

シンガポールでは、フランスのパリをモデルに都市づくりが行われ、緊急時に戦車の移動や戦闘機の緊急着陸用の滑走路としてしようできるように設計されています。

2 できるだけ一方通行に

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主要幹線道路から一歩外れた道路は、ほとんど一方通行になっています。

一方通行の効果ですが、例えば、1937年完成の大阪の御堂筋もそれまでは双方向通行だったのですが、1970年1月から一方通行にしたところ、半年後の調査で、車の流れが止まってしまう交通停滞回数は約4分の1に、事故は約3分の2に減ったというから、その効果は絶大だと言えます。

ただ、運転する側からすると、一方通行は一度道を間違えると正しい道に戻るのに大変苦労をしますので、くれぐれも間違えないように、地図で十分確かめてから行くようにすることが必要です。

3 自動車の総数を規制

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シンガポールで、車を購入するためには、車を持つ権利を入札で取得しなければなりません。

このクルマを所有する権利は、COE (Certficate Of Entitlement)とよばれているもので、クルマを購入するすべての人に購入が義務付けられています。

シンガポール政府は、このCOEの発行枚数を調整することで、国内のクルマの数を適正な一定数に保っています。

COEは10年の有効期限付き価格は毎月2回の入札で変動します。

経済状況、発行枚数の増減等の要素により入札価格が決まりますが、非常に高い価格がついたピーク時には、1600cc以下向けのCOEで、700万円以上することもあったようです。

今年3月に発表された最新データによると、Aカテゴリー(排気量1.6リットル以下で出力130馬力以下の乗用車)のCOEは前回より2.1%安い3万8,000Sドル(約306万円)、Bカテゴリー(排気量1.6リットル以上か出力130馬力以上の乗用車)のCOEは5.1%安い3万7,010Sドルで、8年ぶりの低水準だそうです。

4 街の中心部では特別料金を徴収

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シンガポールでは、朝夕のラッシュ時にクルマで街の中心部に入っていく際に、お金を払わなければなりません。

このシステムはERP(Electronic Road Pricing)と呼ばれているもので、設定されているエリアに、ある時間帯にクルマで入っていこうとするすべての車に適用されます。

シンガポールのすべてのクルマの車内には、日本のETCのようなERP課金用のデバイスが付いており、ここにお金をトップアップしたプリペイドカードを入れておきます。

そして、規制エリアの各入口付近にあるゲートをクルマが通過すると、自動的にそのプリペイドカードから時間によって1シンガポールドル、2シンガポールドルというように、ERP料金が徴収されるという仕組みです。

もしプリペイドカードをセットせず、ゲートを通過すると高額の罰金が待っています。

ラッシュ時のピーク時間になればなるほど、ERP料金も高く設定されており、このようなシステムを適用することで、人々に中心部へのクルマでの流入を制限し、同時に公共交通(バスや地下鉄)の利用を促進し、ラッシュ時に過度な渋滞が発生しないようにしているのです。

5 駐車違反に対する厳しい取締り

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1年以内に2回かそれ以上の頻度の違反行為で、駐車禁止帯(黄色の2本線が引いてある区域)での駐車は110Sドル(約8,500円)、高速道路の路肩停車は200Sドル(約1万5,000円)、ほかの道路利用者の命に危険を及ぼす可能性のある違法駐車は450Sドル(約3万5千円)を支払わなければなりません。