関係悪化が進むなかで、意外にも韓国への日本人旅行者数は2018年に28%増加し、290万人となりました。これは、29%増加した2009年以降で最大の増加となりました。
米国のドナルド・トランプ大統領が北朝鮮の金正恩総書記と会うことに合意した2018年3月以来、韓国を訪れる日本人旅行者は増えています。
2012年には、世界で最も韓国を訪問した旅行者は日本人でした。しかし、2013年に北朝鮮が3回目の核実験を行い、日本海に向けたミサイル発射実験が増え始めると、その数は減少し始めました。
同時に、日本円は韓国のウォンに対して弱まり始め、そして両国間で竹島の領有権をめぐり争いが激化するなか、日本人旅行者は2015年に180万人までに減少し、2003年以来の最低数を記録しました。
韓国への日本人旅行者は2012年よりまだ少ない状況が続いています。お隣、中国からの数は右肩上がりで増え続けており、現在、世界で最も韓国に旅行するのは、中国人です。昨年は合計480万人の中国人が韓国を訪れています。
一方、日本への韓国人旅行者数は2017年から増加していますが、増加率は低下しています。韓国の旅行者数は、2017年には前年比で約41%増加しましたが、2018年には前年比で約6%しか増加しませんでした。
2018年には3,100万人以上の旅行者が日本を訪れ、1500万人が韓国を訪れました。日本への旅行者は、東京、京都、北海道、九州を訪れる傾向があり、さらにかなりの人達が遠く離れた地方も訪れるなど分散傾向にあります。一方、韓国への旅行者の78%がソウルだけを訪れ、20%が済州島のリゾート島だけを訪れるなど偏った傾向にあります。