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目的地より距離の遠い航空券を買うことで、航空券代を節約できることを知っていましたか?

たとえば、ニューヨークからサンフランシスコへ飛行機で移動したとしましょう。直行便は400ドルかもしれませんが、サンフランシスコを経由するニューヨークからのシアトル便は250ドルかもしれません。シアトルまでの航空券を購入してサンフランシスコで途中降機すれば、150ドル節約できます。

「Skiplagging(飛び降り)」または「Hidden city(隠された街)」として知られているこの航空券のトリックは、格安で旅行をするために使われていますが、問題点が多いと警告する専門家もいます。

たとえば、「スキップラギング」をする場合、預け入れ荷物は最終目的地まで行ってしまうので、荷物をカウンターで預けることはできません。必ず機内持ち込みにしなければなりません。

行きのフライトが完了しなければ、航空会社は帰りのフライトをキャンセルしてしまうので、この手法は片道のフライトの購入の際にのみ有効です。

ある旅行作家によると、この手法は、他の旅行者が必要とする座席を奪っていると指摘しています。つまり、より多くの旅行者がこの手法を用いると、空席の数が増加し、それによって航空会社が価格を引き上げる要因になります。また、航空会社は、途中降機してしまったことを知らず、乗客を待つことが増え、そのことで出発・到着の遅れを引き起こす可能性があります。

こうした手法を用いることができる航空券を簡単に見つけることができるウェブサイト「Skiplagged.com」は、途中降機した場合、航空会社がすべての特典マイルを削除するような対抗策に出てくる可能性があるため、頻繁に特定の航空会社を利用する人は、身元が特定されてしまう航空会社のアカウントは使用しないよう警告します。

多くの航空会社は航空運賃約款でこの手法を禁止しはじめました。 2019年2月に、ルフトハンザはある搭乗者が最終目的地まで搭乗していなかったために、別途2,385ドル (購入航空券代と直行便の航空券代との差額)を請求しました。また。ユナイテッド航空も同様にスキップラギングをしている顧客に請求しようとしました。しかし、これまでのところ、訴訟になると、航空会社は敗訴しています。

「スキップラギング」は、航空券を安くで手に入れる手法です。しかし上記の通り多くのリスクも伴いますので、その点はしっかり認識しておく必要があります。また、使用頻度が多いと航空会社からペナルティを課せられる可能性もあるようなので、避けたほうが良さそうです。数回程度であれば問題になることはないようですが、あくまで自己責任で行ってください。