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4月26日から、スカンジナビア航空(SAS)の1,400人以上のパイロットの労働組合がストライキを行っていましたが、この度、会社側と合意に達し、ストライキは中止されました。

3月以来、スウェーデン、デンマークおよびノルウェーのパイロットの95%を代表する、この労働組合は、給料の引き上げ、労働時間の改善、安全性の確保などを求めてきましたが、当初会社側がこれらを拒否したため、ストライキに突入しました。

6日間のストライキの結果、約4,000便がキャンセルを余儀なくされ、38万人以上の乗客に影響を及ぼしました。専門家によると、ストにかかるコストは1日あたり630万ドルから840万ドルで、6日間だと5000万ドルを超えることになるかもしれないと言われています。

今回の欠航により旅行先で宿泊を継続しなければならなかった人のなかには、ホテルを自分で予約し、宿泊代も返金されなかった人もいたようです。

結局、ストライキによりパイロットが得をし、会社と乗客は損をしたという構図となっていますが、会社の経営悪化という現実が、長い目で見た場合、今回得をしたと思われるパイロットに本当によいことなるのか、今後もSASに注視したいと思います。

*スカンジナビア航空
 スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの三国共同のナショナル・フラッグキャリア。ストライキによる欠航が多い航空会社として有名。スターアライアンス加盟。