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AP通信によると、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーのスカンディナヴィア三国が共同で運航する「スカンジナビアン航空(SAS)」が、飛行機によるCO2排出による気候変動に与える影響を懸念する声の高まりを受けて、機体の重量を減らし、排出量を減らすため、機内での免税品の販売を停止する計画を発表したそうです。

SASは2030年までにCO2排出量を少なくとも25%削減することを目指しています。

近年、航空会社は環境への配慮を示すべきとのプレッシャーを受けるようになっています。とりわけ、北欧の国々の人々は、環境意識が高く、飛行機によるCO2排出の影響にかなり敏感になっています。

スウェーデンの国有鉄道会社である「SJ」が行ったアンケート調査によると、「スウェーデン国内を移動する際に環境のことを考慮に入れている」と答えが人が57%いたそうです。また、「可能な場合は飛行機よりも電車を選ぶ」と答えた人が37%いました。 その数は2年前の2017年の数値のほぼ2倍にあたります

飛行機の代わりに電車を選びたいという意識の人が増えているという事実は、実際に、列車による旅行の増加をもたらしています。

SJによると、2018年には列車による旅が150万件増加し、3,180万件に達しました。2019年に入ってからもその数は増加し続けています。

同時、国内線による空の旅は減少しています。 スウェーデンの主要な空港運営会社である「スウェダヴィア」は、国内線の乗客数が昨年はその前年と比べて3%減少したと発表しました。

人々の環境意識が高まるなか、激しい競争を行っている航空会社も、この点を無視することができなくなっています。環境にやさしい、あるいは環境に配慮する航空会社というイメージを構築することで、乗客の囲い込みにつなげていきたいと考えているようです。